いま流行りの聞き流し勉強法
テレビやラジオのCMでよく耳にする「聞き流すだけで英語がわかるようになる!」という商材。
これまで幾度も英語習得を目指しては挫折した方々が、安く楽に英語をモノにできる!と話題のようです。
ですが、はたして通勤中や家事をしているときにCDで聞き流すだけで本当に英語がわかるようになるのでしょうか?
聞き流すだけではダメ
上記の商材で英語ができるようになるかどうかは、育ってきた環境や英語に対する能力の差がありますから、一概に言うことはできません。
ただ1つだけ断言できることは「単に聞き流すだけでは英語ができるようにはならない」ということです。
つまり何の努力もせず、ただCDを聞くだけで英語ができるようになれば誰も苦労しないんですよね。
そもそも本当に聞き流すだけでいいのであれば、CMなどしなくても勝手に世界中で売れています。
流暢に話すことは無理
この「聞き流すだけ商材」の仕組みを説明しますと、まずネイティブが読み上げる英文が流れ、その直後に日本語訳が流れます。
つまり頭の中では「英語→日本語→理解」という流れになります。
逆に英語を話す場合は「考え→日本語→英語」となるわけですね。
ということで外国人と会話する場合は「英語→日本語→理解→考え→日本語→英語」という非常に回り道の会話となりますから、ネイティブと流暢に会話することは到底不可能です。
スピード感に全く追いつけないのです。
特に幼児期は無意味!
しかもこの「聞き流すだけ商材」は大人が英語を習得する目的で作られていますので、幼児にはまったく意味がないといって良いでしょう。
なぜかというと、幼児の脳みそは大人の脳みそと違い、まだ言語中枢が発達していません。
ですから聞こえてきた「音」をオウム返しすることは可能ですが、「音」を「言語」としてとらえることはまだ無理なのです。
(参考)幼児期から「英語耳」を育てる!
お父さんお母さんが英語を習得するために「聞き流すだけ商材」をお使いになるのは少しは利点があるかもしれませんが、幼いお子さんに「聞き流すだけ商材」で勉強させることは時間とお金の無駄です。
英語って楽しい!
もしもお子さんに英語をマスターさせたいのであれば、まず「英語が話せるって楽しい!」とか「英語を話したら褒められた!」のように、英語に対するポジティブなイメージを持たせてあげることが重要です。
幼いうちは楽しいアニメを見せてあげたり、子ども英会話スクールで同年代のお子さんと一緒に遊ばせてあげることのほうが意外と近道かもしれません。